冷凍魚をおいしくいただくコツ

生の新鮮な魚を求めることが、おいしい魚料理のコツですが、冷凍のものでもちょっとした工夫をすることでおいしく召し上がることができます。

冷凍魚は、丸のまま完全に冷凍したもので、霜があまりついていないものを買い求めるようにします。
戻し方によって、魚の味がかなり変わってきますし、調理の手順に無駄が出ます。
 
自然解凍が最もおいしい解凍の仕方です。献立を考え、調理する前日には、冷凍庫から冷蔵庫のほうへ移しておきます。
このとき包装のまま下段へ移します。八分通り解凍したら、調理に用います。

では急なときにはどうしたらいいでしょうか?
急ぐ場合は、包装のままビニール袋で密封し、流水につけて解凍します。この場合も、八分通り解けたら、調理へ用います。

冷凍に関して最も避けたいのは、再冷凍です。一度解凍したら使いきれるように、冷凍するときに一回分ずつに小分けにしておくとよいでしょう。

新鮮な魚の場合は、お刺身や、シンプルに塩焼きがおいしいですが、冷凍の魚の場合は、しょうゆを用いてつけ焼きや照り焼きにする、みそつけや粕漬けもよいでしょう。
 
あるいは煮ものにすると魚本来の風味が多少落ちていても味付けで補うことができます。
煮つけるときも、少々濃い目の味付けにして煮込む時間を長くします。
 
また、水の代わりに煮だし汁を用いると、冷凍の魚の水っぽさや魚の臭みがうまくカバーされます。

冷凍魚もコツを抑えて上手に料理して活かすことで、毎日何らかの形で食卓に魚料理を登場させることができます。

たこのゆで方

ゆでダコは、わさびじょうゆでいただいたり、酢みそやからし酢みそで和えてもおいしいですよね。
 
手軽な魚料理の一品の基本として、たこのおいしい・・・やわらかく、ふっくらとしたゆで方のコツをマスターしましょう。
 
タコのゆで方

1.タコはできれば生きたものを選びたいものです。頭のなかのわたを取り、目を切り取ります。

2.塩を少々振ります・・・多すぎると身がしまって堅くなります。

3.よくもんで足についている砂、磯臭さを取り、しごくようにしてぬめりを取ります。
 
4.きれいに水洗いをして、ぬめりがなくなればokです。

5.湯カップ5に塩を大さじ1の割合にして、熱湯にタコを入れます。

6.再び煮立ったら、タコを約3分(タコが1.5kg目安)ゆでます。

コツ・・・ゆですぎるとタコは皮がむけてしまいます。
また身が堅くなるので要注意です。
 
ゆであがったタコは薄く輪切りにし、そのままわさびじょうゆ、からしじょうゆで召し上がるのもいいですし、酢を振りかけて下味をつけて冷やし、きゅうりや戻したわかめとしょうがを合わせて三杯酢であえていただくのもいいでしょう。

タコときゅうりの酢の物にする場合、タコときゅうりをいっしょにして冷蔵庫で冷やしておき、いただく間際に、下ろしたしょうがと三杯酢で和えるようにするのがおいしくいただくコツです。
 
おろしたしょうがは酢に混ぜますが、それとは別に小鉢に盛ったタコときゅうりの上に紅ショウガの千切りを小高く盛り付けると美しいです。

さんま

秋刀魚と書いて?「サンマ」です。秋の味覚の代表格と言われる「サンマの塩焼き」を大好物として楽しみにしている人も多いのではないでしょうか?

こんがりと焼いた、脂ののったサンマは、たっぷりの大根おろしといっしょに召しあがると最高ですよね!
サンマは、夏に北海道から南下し、翌年の春には紀州沖まで下っていきます。

栄養面では、「頭が良くなる」と噂のDHAやIPAを豊富に含み、アジやサンマ、サバなど、青い背の魚のなかでも特に優れています。
サンマは新鮮なものはお刺身としてもいただけます。そのほか、開いて干したものや、みりん干しもまた違った風味と味わいがあります。

青い背の魚は独特のにおいがあることから、栄養があるとわかっていてもなかなか食が進まないという方もいらっしゃいます。そのような方は、かば焼きなど、少し味付けを濃くして召し上がってみてはどうでしょう?臭みがきにならなくておいしく召し上がっていただけるかもしれません。

DHAは、血中コレステロールの値を下げ、血液をさらさらにします。視力を良くする効果もあるといわれます。また記憶力もアップさせることが実験から明らかにされつつあります。
 
受験生のみなさん!ボケが心配のおじいちゃん、おばあちゃん・・・おかあさん、おとうさんも!ご家族みんなの健康のために旬のサンマをたっぷりいただきたいものですね。
 
DHAは、毎日少しずつ摂ることが大切です。
 
塩焼、かば焼き、そのほか缶詰で手軽に・・・いろいろな形で食卓に登場させたいですね。

酢の物

しめさばや昆布しめなど、魚料理の一つに魚を使った酢の物があります。
 
魚の酢の物には、いくつかの種類があります。コツを覚えると、それを応用したさらなる魚料理のレパートリーが広がります。
 
 
1.牡蠣や赤貝など、生の魚介をそのまま酢洗いして用いるもの。

2.キスやサヨリなど、身の薄い魚を塩水(これを「立て塩」という)にくぐらせたあと、酢洗いして用いるもの。

3.しめさばやしめさごしなど、塩を十分にあて、よく酢に浸して酸味を加えてそのままいただくもの。

4.タイやヒラメなど、白身の魚に塩をまぶしてこんぶではさんで重石をし、昆布じめしてから酢洗いして用いるもの。

5.タコの酢の物や青やぎなど、ゆでたり酒いりしてから酢洗いして用いるもの。
 
 
酢を用いた魚料理をおいしく作るコツ

他の魚料理のコツと同様、新鮮な材料を選ぶことが大切ですが、魚の種類、大きさによって塩の量や塩をしておく時間を調節します。また酢につける時間も加減します。
 
たとえば、しめさばの場合、最初に両面に塩をたっぷりとまぶし、冬には5〜6時間、夏は3〜4時間置きます。
さっと洗って水分を布でふき取ってから、だしこんぶ(表面をふいておく)の間に、さばをはさんで3杯酢に約30分つけます。

コツは夏と冬で塩につけておく時間を調節することです。
また、酢につけるときに上から重石をおくと酢のめぐりが「遅く」なります。
よって重石をおくときは約1時間くらいつけておきます。
いただくときは、からしじょうゆを添えましょう。

カニ類

「毛ガニ」「タラバガニ」「ズワイガニ」・・・好きな人にはたまらない魚介です。
 
そのほか、「ワタリガニ」と呼ばれる「がざみ」というカニもあります。
がざみは、味噌汁の具やパスタなどに手軽に用いられます。
中1匹が、180gで、おなじみのカニです。脂肪が少なく、ダイエットにもお勧めの魚介です。

毛がには、全体が剛毛に覆われていることから、この名前があります。毛がには、1ぱいが500gと考えると目安になります。低カロリーでタウリンが豊富、ミネラルも多く含んでいます。

ズワイガニは、「クモガニ科」であり、足が長いです。北陸では「えちぜんがに」と呼ばれ、三陸地方では「まつばがに」と呼ばれます。実は、ズワイガニとして親しまれているのは、雄です。雌は「せいこがに」と言われます。雌は極端に小さく、おいしいのは雄です。ビタミンB2が多いのが特徴です。

大型で食べがいがあるのは、「たらばがに」です。「カニ」という名前をもっていますが、実は「ヤドカリ」の仲間なのです。北海道の「鱈(たら)」の漁場にいたのだそうです。それで「タラ」の魚「場」にいた「カニ」・・・タラバガニです。大きく食べがいがあるので、脚の身をいただきます。

カニを料理に用いるときは、なべもので脚を豪快に用いるのもいいですが、かに玉やグラタンなどには、缶詰を利用することをお勧めします。カニと卵は相性抜群です。たっぷりの卵でふんわりと卵とじにし、カタクリ粉を水どきし、とろみをつけていただくと栄養的にも最高ですね!

イワシ類

かつては庶民の食卓でおなじみの安価な魚の代表格だった「イワシ」。
 
しかし、最近では、それほど格安とはいかなくなりました。
 
それでも丸干しやしらす干しなど、いろいろな形で登場する庶民の味方であることに今も変わりはありません。
 
イワシ類とその栄養

★「ウルメイワシ」は、目が「うるんで」いるように見えるために「うるんだ目」のイワシということで、この名前があります。魚の目がウルウルしている・・・?
ちょっと考えてしまいますが、その目とにらみっこしながらお料理するのも、またおいしくいただいてしまうのも、いいかも。

ウルメイワシは、体長は20〜30センチです。大きなもので生は1尾110gほどです。
 
サケの切り身が1切れちょうど100gほどですから、大きさと重さの目安になるかもしれません。ウルメイワシの栄養は?脂肪が少なく、ダイエットには最適ですが、少々味は落ちると言えるでしょう。めざしにすることが多いイワシです。

めざしとは、主にマイワシやウルメイワシを食塩水につけたあと、目の部分に串やわら(最近ではあまり見かけませんが・・・)を通して数尾ずつつるして乾燥させたものです。
 
★「カタクチイワシ」は、片方しかない口・・・つまり、下あごが小さく、上あごがないように見えるために、この名前があります。だしに使われる「煮干し」は、このカタクチイワシの成魚を食塩水でゆでてから乾燥させたものです。

★「マイワシ」体長は15〜25センチほどで、身が柔らかいことから手開きにされることが多い魚です。ビタミンD、高度不飽和脂肪酸を多く含み、うるめいわしと同様、めざしにされることが多いです。

イワシは、一尾でメインの魚料理とはなりづらいですが、栄養満点です。

いわしのさつま揚げ

手開きしたイワシを使ってさつま揚げを手作りしてみましょう。
 
買ってくるものよりも断然おいしいですよ。
 
まとめて作って煮ものに使ってもいいいでしょう。
 
イワシの手開き

いわしなどの身の柔らかい小魚を開く方法です。包丁を使わなくてもできるので、手早く手軽にできます。

1.頭を落とします。
身丈の3分の2のところを、頭を右にして左の親指と人差し指でもち、右手親指と人さし指で胸びれのところを押さえます。頭をちぎります。

2.はらわたを除きます。
はらわたは、頭をちぎるときに一緒に引き抜いてしまいます。

3.流水、または薄い塩水で血を洗い流します。
*大きないわしは頭がちぎりにくいので、えらぶたのすぐ下に包丁を入れて、切り落とします。

・包丁で頭を切り落とした場合は、腹の下部を薄く3角形に切り落とし、腹わたを出します。

・身を開きます。
中骨にそって、頭のほうから親指を入れ、骨の上をすべらせるように尾のほうへ指をひき、身を開きます。

・腹骨を除きます。
尾の手前で身をそらせると骨がポキンと折れます。骨を左手でつまみあげ、右親指で身をおさえ骨が身にくっつかないようにすこしずつはがしていきます。
 

「いわしのさつま揚げ」 魚料理の簡単レシピ

★材料(4人前)

・いわし・・・80g程度の大きさのものを8尾
・卵・・・1個
・みそ・・・大さじ1+1/2
・しょうが汁・・・小さじ1
・パン粉・・・1/2カップ
・かたくり粉・・・大さじ1+1/2
・小麦粉・・・大さじ1+1/2
・ごぼう・・・1本
・ニンジン・・・4センチ
・さやえんどう・・・4枚

★下ごしらえ
・手開きしたイワシを包丁で細かく叩きます。これをすり鉢ですりながら、卵、みそ、しょうが、パン粉、片栗粉、小麦粉を混ぜて行きます。
・ごぼうはささがきにして水にさらし、水気を切ります。
・ニンジンとさやえんどうはみじん切りにします。

★作り方
1.叩いて調味料を加えたイワシにごぼう、ニンジン、さやえんどうを加えて食べやすい大きさに分けて小判型に形を整えます。
2.1を揚げます。

みそつけ焼き

お弁当のおかずにぴったりの魚料理は、つけ焼きや照り焼きです。
 
なかでもしょうゆにつけたつけ焼きは、多少鮮度が落ちてしまい、お刺身はもちろんのこと、塩焼きにするのもちょっとおいしく召し上がれそうにないときは、つけ汁につけて「つけ焼き」にしてみてはどうでしょう?
 
おいしく、かつ料理するする人の工夫と腕が生きる魚料理です。
 
なかでも、定番のしょうゆたれにひと工夫・・・あるいは、みそつけにしてみてはどうでしょう?
 
いつもと違った、ちょっとした工夫とコツで、食卓がにぎわいます。
 
 
みそ漬け焼き

みそを酒、みりんで心持ちやわらかく溶いたなかに、魚をつけておいて焼きます。魚は、もちろん新鮮なものがいちばんです。みそつけ焼きは、脂ののったもの・・・さわら、ブリ、マナガツオ・・・が最高です!

サバなど背の青い魚も、みそ漬けならば臭みが気にならずに召しあがっていただけます。魚嫌いのお子さんにおいしく試してみていただくコツかも?
 
 
みそたれ

みそは白みそ、赤みそ・・・お好みで!
基本の割合を覚えましょう。
1.白みそのとき
・白みそ・・・200g
・酒・・・カップ2分の1
・砂糖・・・大さじ2

2.赤みそのとき
・赤みそ・・・200g
・みりん・・・大さじ4
・砂糖・・・大さじ3

みそだれの作り方とつけ方
1.みそは他の調味料と加えて、泡だて器で混ぜます。
2.平らなバットに1の半量を平らに敷きます。その上にガーゼを敷いて魚を並べます。3.魚の上にもう一枚、ガーゼを敷きます。そのうえに残りのみそを平らに敷きつめて、しばらく置きます。

みそを丁寧にぬぐって中火の遠火で焼きます。

かつおの角煮

かつおの角煮

 
かつお(まながつお)は、西日本で多く食べられます。身に少々くせがあるので、みそ漬けや角煮など、少々濃い目の味付けにするとおいしい魚料理になります。

簡単なレシピで、気軽にできる「かつおの角煮」をぜひ、マスターしてください。
 
 
「かつおの角煮」 簡単レシピ
 
★材料(4人前)

・かつお・・・切り身200g
・土しょうが・・・5g
*調味料
・塩・・・少々
・しょうゆ・・・カップ1/2
・酒・・・大さじ1
・みりん・・・大さじ2
 
 
★下ごしらえ
しょうが・・・薄切りにします。
 
 
★作り方

1.かつおは切り落としのところで十分です。1.5センチ角に切り、塩をふって約1時間おきます。
*節おろしにした両端のきりくずなどを角煮に利用しましょう。
*塩をすることで生臭みが取れます。

2.1を洗って熱湯をかけ回したあと、水にとり出して汚れを除きます。

3.2の水気をきって、なべに入れます。

4.土しょうがの薄切りを散らして、調味料(しょうゆ、酒、みりん)を加え、落としぶたをして煮汁がなくなるまで弱火で煮ます。

*弱火で気長く煮るのがおいしく作るコツです。強火で一気に仕上げようとすると、すぐに煮詰まり、味の含みが悪くなります。
 

★コツ
・夏の保存用には、酢を加え、かつお1、しょうゆ1、酢1/2の割合で煮ると、日持ちがよくなります。
・味のアクセントに、また季節感を出すために、さんしょうの実、木の芽などを入れて煮てもいいでしょう。

*魚を扱ったあとに手についた匂い・・・タンパク質が凝固しないように「水」で手を洗います。それでも気になるときは?レモン汁や酢水で洗うとさっぱりします。

蒸し魚

寒い時期になってくると、蒸し物が嬉しくなりますね。

魚料理としても冬になるとご家庭の食卓に登場することが多くなるかもしれません。蒸したての熱々を召し上がっていただきたい魚料理です。

材料は、白身の切り身の魚が扱いやすくて便利です。タイ、さわら、ヒラメ、カレイなどがおいしいです。
 
タイを1匹、蒸しあげるととても豪華な料理となります。おもてなしにもいいですね。コツを抑えておいしい魚料理を楽しみましょう。
 
 
蒸し物にするときのコツ
 

素材選び

・1人分の魚の量は、100グラム程度が適量とされます。ただし、他の素材もいっしょに蒸しあげるときには加減してください。たとえば、チリ蒸しは、昆布をしいた上に、材料をのせて酒をまわしかけて蒸します。さわらなどの魚が用いられますが、他に豆腐、生シイタケ、春菊などを取り合わせてむします。
・蒸し物には、生臭みの強い魚は向きません。背の青い魚・・・アジ、サバなどは避けた方が無難です。
・貝類は、生きているものを砂出しして使います。
 
 
下ごしらえ

・火の通りを良くするために、片袖開きにすることもあります。
・薄塩か、酒を振って味をなじませておきます。
・ウナギ、アナゴ類は、いったん焼いてから蒸すことが多いです。
 
 
火加減

強火で蒸すのが基本です。ただし時間は、丸ごとの魚を使う場合や切り身によって異なります。また魚の厚みによっても変わります。10分から15分程度かかるでしょう。
*ただし、豆腐を取り合わせた「ちり蒸し」の場合、火が強すぎると豆腐に「す」が入るので、中火以下に落とします。
 
 
蒸し料理の種類

たとえば、酒蒸し、かぶら蒸し、信州蒸しなどの蒸し料理の種類があります。